【支援事例】美容総合事業/東京都/~10名規模(株式会社Jさま)
事業者さまの概要
基本情報
事業内容
美容機器の卸売事業、美容スクール事業、美容サロン事業
その他女性の起業支援コンサルティング事業
ホームページ
規模
~10名
地域
東京都
当事業所による支援期間
2022年~現在

株式会社Jさまの事業の特徴
同社は、リラクゼーション・エステ等の総合美容サロン「Hallbar(ホルバール)」運営をベースに、美容サロンの開業を支援するスクール事業を運営や、その後の独立開業をフォローするコンサルティングや美容機器の販売といった、「美容」または「女性経営」に関わる総合的で幅広な事業を、時代のニーズに合わせて展開しています。
その中でも、代表取締役の石井氏は、長年の事業経験から得た知見をベースに、自身のYoutubeチャンネル「マスターJの美容迷子案内所」にて積極的な情報発信に取り組んでおり、「美容・起業の魅力」を伝えるインフルエンサーという顔も持ちながら、幅広に活躍されています。

株式会社Jさまの状況 ─ 何を課題に感じていたか
同社は、事業運営の基本スタンスとして「積極的なIT活用」を掲げており、業務上の情報管理を紙で行わず、PC・スマホを活用した効率的な業務を実現させていました。
また、「経営状況の見える化」を重視し、積極的なデータ収集&集計を行い、それに応じた経営のかじ取りを行うなど、他の事業者から見て経営のお手本となるような丁寧な事業運営を進めてこられていました。
しかしながら、事業規模の拡大・複数事業への展開を通じて、取り扱う情報量も必然的に拡大&複雑化してきたことから、より一層効率的かつ正確な情報管理の必要性を感じるようになっていました。(攻めのIT投資の必要性)
そのような中、当事業所と出会い、「高品質/経営観点/中長期観点/リーズナブル/属人性の排除」を掲げるIT支援スタンスに魅力を感じて頂き、会社として積極的なIT投資を行う観点で、当事業所によるIT支援を依頼してくださる形となりました。

- 各種ファイルを探す際に、スムーズに「最新版」に辿り着くことで、適切な意思決定を支える業務環境。
- スタッフによる、「システムやExcelへのデータ入力」時に、人的ミスを発生させ辛く、ストレスを感じず簡単に入力作業をこなすことが出来る業務環境の構築。
- 複数の事業を運営するが故に、各事業の経営成績(事業別の利益)を正確に「見える化」出来る業務環境の構築。
- 「データ収集」や「データ分析」をスムーズにこなせる業務環境とすることで、代表者及びスタッフがそれらの対応に追われることなく、「1人1人の顧客をしっかり向き合う時間」及び「顧客ニーズに応じた事業展開」が出来る業務環境の構築。(顧客目線の経営の更なる強化)
地道で堅実な支援の開始
まずは「フォルダ整理」を通じて、基本的かつ全てのベースとなる業務環境の整備を行いました。そしてこのフォルダ整理(フォルダ整理コンサルティング)を通じて、同社が抱える様々な特徴や課題を正確に把握していきました。

フォルダ整理を進めつつ、同時並行で、現状、同社を支える基本的なExcel環境の改善に着手しました。この時点では、「同社は全てをExcelで固めていく」とも決めず、逆に「全てのExcelから脱却する」とも決めず、まずは目の前の大きな業務を現実的な形で改善することで、「今後のあるべき姿を見極めながらの効率的な現場改善」を実現させることとした形です。

フォルダ整理やExcel改善を通じて見えてきた、株式会社Jの特徴や課題をベースにし、今後実現させていきたい点や、実現させていくべき点を丁寧に意識合わせし、最終的に以下のような形で、基礎的なIT環境を構築することとしました。

上記ロードマップに示す環境を、「高品質かつリーズナブルに、更に”応用が利く”形で構築できるITツール」で構築することを掲げ、当事業所の提案により、主に「Google Workspace」にて環境構築することとしました。
また、Google Workspaceでは実現出来ない部分を適切にカバーするため、「全てを絶対にGoogle Workspaceで実現させる」という発想を避けながら、「kintone」を併せて導入することともしました。

整備したIT環境をベースに、「AI」を上手く乗せていき、効率よく正確にAIを活用する体制構築を開始しました。

構築した個々の仕組み(システム)の紹介
上記の通り、「Google Workspace」及び「kintone」をベースに、データ入力&データ蓄積の基礎的な環境を整備しつつ、様々な仕組み(システム)を追加構築していき、会社としての体制を日々強化しています。
ここでは、構築した個々の仕組み(システム)を抜粋していくつか紹介します。
「取引記録」システム
BtoCのサロン運営事業においては、「日々の取引」を適切に記録し、記録した情報を元を集計する等して全体を把握する、ということが重要です。
しかし、BtoC向けの一般的なITツールでは、「お客さまの予約=日々の取引の記録=売上の記録」は出来ても、「利益の把握」「顧客情報の管理」など、実際の現場が求める機能を(十分なレベルで)有していないことがあります。
そこで、それらの課題をカバーし、なおかつ日々の業務の中でスムーズに活用できる「取引管理システム」をスマホアプリベースで構築することとしました。

「営業管理」システム
美容機器の卸売業(商社事業)も行う同社では、「BtoB」のお客さまの管理を適切に行う必要があります。
具体的には、「問い合わせのあった、見込客の管理」から、「それら見込客に対して、現在どのような段階まで説明や交渉を進めることが出来たのか?」「成約に至った見込客つまり顧客へステップアップした方々はどのくらいで、その方々への対応状況は?」といったことを把握しようとする、いわゆる「営業管理」という分野です。
この分野について、自社だけでなく協力先企業と共に適切に情報を把握し、スムーズに対応が出来るIT環境をシンプルかつリーズナブルに構築することとしました。

「人員管理」システム
同社では、様々なフリーランス(個人事業主)の方々に対し業務代行を依頼するという業務委託契約を締結していました。
この状況の中で、業務委託先の方々が簡単に「活動記録の報告」が出来て、かつ、その方々へ支払う報酬を適切&簡単に算出することが出来れば、という課題を持っておりました。(ついでに、業務委託先への「請求書作成」が出来れば)
この課題を、Google Workspaceを活用して、シンプル&リーズナブルに、仕組み化することとしました。

成果 ─ 株式会社Jさまがどう変わっているか
当初掲げた「IT化を通じて解決させたいポイント」を、以下の通りに改善・解決することが出来ています。
- 各種ファイルを探す際に、スムーズに「最新版」に辿り着くことで、適切な意思決定を支える業務環境。
→「フォルダ整理」及び「Google Workspaceによるフォルダ環境構築」により実現 - スタッフによる、「システムやExcelへのデータ入力」時に、人的ミスを発生させ辛く、ストレスを感じず簡単に入力作業をこなすことが出来る業務環境の構築。
→「Google Workspace」及び「kintone」により構築したデータ入力環境により実現 - 複数の事業を運営するが故に、各事業の経営成績(事業別の利益)を正確に「見える化」出来る業務環境の構築。
→「Google Workspace」及び「kintone」により構築したデータ分析環境により実現 - 「データ収集」や「データ分析」をスムーズにこなせる業務環境とすることで、代表者及びスタッフがそれらの対応に追われることなく、「1人1人の顧客をしっかり向き合う時間」及び「顧客ニーズに応じた事業展開」が出来る業務環境の構築。(顧客目線の経営の更なる強化)
→効率的なデータ収集&分析環境により、会社全体で余剰時間を捻出。その余剰時間を使って実現
何より、これまでよりもより正確かつ分かりやすい形で「事業別の経営状況の見える化」を実現させることが出来ており、同社の経営のかじ取りを支えることに繋がっています。(下記は「事業別”利益”及び”損益分岐点売上高”の見える化」のイメージ図)

なぜ、この進め方だったのか ─ そして、これから
今回の事業者さまにおいては、丁寧なコミュニケーションの元、各種課題をバランスよく解決出来るIT環境を実現させましたが、その中で事業者さまと共に重視した最も大きな話題が、「経営状況の見える化」です。
この「経営状況の見える化」は、何のために実施したものかと言うと、シンプルに「利益を生むため」です。
そもそも、利益を生む方法は、何も「営業活動をして売上を得る」だけではありません。
「いくら頑張っても儲からない事業に無駄な時間を割いていないか?」
「どの事業やサービスが稼ぎ頭で、逆にどの事業やサービスが足を引っ張っているのか?」
といった事実を正確に把握できる体制を作り、そこを切り口(ヒント)にして「そもそも利益を生みやすい体制を構築する」というアプローチもあるということです。

また、上記イメージ図のように、事業者さまが「自社の状況を正確に把握した上で戦略的に行動をしている」という姿を実現できれば、「銀行からの資金調達」という観点でも、銀行側の立場で「信頼できる事業者だ」と判断される可能性が高まります。更に言えば「経営情報を銀行側としてもより正確に把握出来る」という環境を実現させていることからも、新たな資金調達や借換などをスムーズに実施することが可能となります。
上記の基本環境を整備した上で、今後、株式会社Jさまと目指す姿は、「AIの力を最大限発揮させる」というものです。現時点で、各事業ごとに、必要なデータがシンプルかつ高品質に蓄積される状況が作り上げられています。現在は、この環境をベースに、適切にAIを組み合わせる対応を進めています。
「見た目は派手で目立つけど、あまり中身のないAI活用」ではなく、「地味ながら、有用性の高いAI活用」を掲げ、今後も更にIT環境を強化していくこととなります。
